お二階へどうぞぉ〜♪
2002年2月26日今日、諸事情があって、
一人で吉野家で牛丼たべることになった。
さすがの私も一人で入ったのは初めてだった。
入るといきなり、「お弁当ですか?」といわた。
へッ、弁当にするくらいならコンビニにいくわい。とここまでは強気な私。
ところが「お二階もありますのでどうぞぉ〜」といわれてハッとした。
一階ガラガラなのになんであたしだけ二階?!
やっぱ、女子供が一階のカウンターに座ってると、他の一流のお客様がたにシメシがつかないってこと!?
ここは男と男が肩ヒッツケあってただ黙々と牛丼を食べる、そのような寡黙かつストイックな空間であって、茶髪の姉ちゃんが携帯片手に入っていいような店とは違うってワケ!?
二階へどうぞといわれただけなのに、かなり被害妄想の羽を広げてしまい、なかなかしまえない薫子。
「……並ください……」
そんな精神状態で、さすがの私も「つゆだくで」とは言えず、消え入るような声でそれだけ言って、それでも一階のカウンタに座った。
むしろ「ねぎだく」も考えたんだけど、それもやっぱりいえなかった……。そんなことを言って、一流の常連客様がたを凍りつかせるわけにはいかないと思ったのかもしれない。
妄想と焦燥にヤラレ気味になりながら、一人モクモクとおしんこも頼まずに並(やっぱつゆだくにしときゃよかった)を食していると、とうとう隣に作業着のおじさんがやってきた。
ホンモノです。白髪まじりのおっちゃん、グレーの作業着。荷物なし!
あう!一流のお客様が隣の席にィ!!
なんじゃこの女、よっぽど金ないんか?腹が減ってるんだったら隣のケンタッキーやら、向かいのイタトマやらに行けや!
って思われてる!絶対思われてる!ってゆーか、ホントやっぱりそっち行けばよかった、うわぁああーーーーーん!!
魂の叫びは声に出さず、一流グレー作業着の怒りをかってはならんとばかりに、ただひたすらコメをかっこんでいると、作業着様の前にも並が到着。作業着様がワリバシ入れに手を伸ばす、ワリバシ入れはカウンタの右ヨリ。つまり私のほうに作業着様が手を伸ばす。ワリバシ入れまであと数センチ。作業着様がワリバシを手にとる。
凝視する私。ワリバシを手にした作業着様。
そのとき作業着様が、
「すみません……」
あ、謝った!?
「あ……いえ……」
誰に?なんで?なんで「スミマセン」とな!?
極度の緊張にお茶を飲み干しながら、私はそれでも会釈した。作業着様の意図はまるきりわからなかった。たぶん、むこうにしてみれば、吉野家で茶髪のお姉ちゃんにガンとばされててそれはそれで怖かったのかもしれない。
世界中で今、一番かみあっていない会話がそのカウンタでかわされた。
作業着様と、昼休みのOL。
お互い二度と会うことはないであろう、男女の会話。
その直後、私はカウンタで会計を済ませて吉野家を後にした。
私が店にいた間、女性客は一人も入らなかった。
外は晴天だった。
(もーう一人で来れるぞ)
意味のない自信が、私を満たしていた。
一人で吉野家で牛丼たべることになった。
さすがの私も一人で入ったのは初めてだった。
入るといきなり、「お弁当ですか?」といわた。
へッ、弁当にするくらいならコンビニにいくわい。とここまでは強気な私。
ところが「お二階もありますのでどうぞぉ〜」といわれてハッとした。
一階ガラガラなのになんであたしだけ二階?!
やっぱ、女子供が一階のカウンターに座ってると、他の一流のお客様がたにシメシがつかないってこと!?
ここは男と男が肩ヒッツケあってただ黙々と牛丼を食べる、そのような寡黙かつストイックな空間であって、茶髪の姉ちゃんが携帯片手に入っていいような店とは違うってワケ!?
二階へどうぞといわれただけなのに、かなり被害妄想の羽を広げてしまい、なかなかしまえない薫子。
「……並ください……」
そんな精神状態で、さすがの私も「つゆだくで」とは言えず、消え入るような声でそれだけ言って、それでも一階のカウンタに座った。
むしろ「ねぎだく」も考えたんだけど、それもやっぱりいえなかった……。そんなことを言って、一流の常連客様がたを凍りつかせるわけにはいかないと思ったのかもしれない。
妄想と焦燥にヤラレ気味になりながら、一人モクモクとおしんこも頼まずに並(やっぱつゆだくにしときゃよかった)を食していると、とうとう隣に作業着のおじさんがやってきた。
ホンモノです。白髪まじりのおっちゃん、グレーの作業着。荷物なし!
あう!一流のお客様が隣の席にィ!!
なんじゃこの女、よっぽど金ないんか?腹が減ってるんだったら隣のケンタッキーやら、向かいのイタトマやらに行けや!
って思われてる!絶対思われてる!ってゆーか、ホントやっぱりそっち行けばよかった、うわぁああーーーーーん!!
魂の叫びは声に出さず、一流グレー作業着の怒りをかってはならんとばかりに、ただひたすらコメをかっこんでいると、作業着様の前にも並が到着。作業着様がワリバシ入れに手を伸ばす、ワリバシ入れはカウンタの右ヨリ。つまり私のほうに作業着様が手を伸ばす。ワリバシ入れまであと数センチ。作業着様がワリバシを手にとる。
凝視する私。ワリバシを手にした作業着様。
そのとき作業着様が、
「すみません……」
あ、謝った!?
「あ……いえ……」
誰に?なんで?なんで「スミマセン」とな!?
極度の緊張にお茶を飲み干しながら、私はそれでも会釈した。作業着様の意図はまるきりわからなかった。たぶん、むこうにしてみれば、吉野家で茶髪のお姉ちゃんにガンとばされててそれはそれで怖かったのかもしれない。
世界中で今、一番かみあっていない会話がそのカウンタでかわされた。
作業着様と、昼休みのOL。
お互い二度と会うことはないであろう、男女の会話。
その直後、私はカウンタで会計を済ませて吉野家を後にした。
私が店にいた間、女性客は一人も入らなかった。
外は晴天だった。
(もーう一人で来れるぞ)
意味のない自信が、私を満たしていた。
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